対象チーム間の勝ち点が同じで、得失点差がある場合とは?

ワールドカップのグループステージなどで、勝ち点が並んだ場合の順位のつけ方として、

「総得失点差」

「総得点」

対象チーム間の勝ち点

対象チーム間の得失点差

の順に優劣の判断基準が設けられることがよくある。

でも、対象チーム間の勝ち点で優劣がつけられない場合とは、すなわち、対象チーム間でドロー(引き分け)の場合だから、対象チーム間の得失点差も当然に同じになるのでは? という気がしないでもない。

なぜ、このような基準が設けられているのか?

ホーム&アウェイ方式の場合

ワールドカップ予選など、ホーム&アウェイ方式で行われている場合、ホームとアウェイで1勝1敗なら、対象チーム間の勝ち点は同じになる。

それでも、方や大差の勝ち、方や僅差の負けという場合、対象チーム間の得失点差でプラス、マイナスが生じることになる。

対象チームが2チームとは限らない

勝ち点で並んだのが2チームのみで、1試合しか行わない(ホーム&アウェイ方式ではない)場合は、確かに、

「対象チーム間の勝ち点」が同じなら(=ドロー)、

「対象チーム間の得失点差」も同じになる。

ところが、勝ち点で並んだのが3チーム、あるいは、4チームということもありうる。

三つ巴、四つ巴の場合

三つ巴の場合、AB間、BC間、CA間がすべてドローという以外にも、「AがBに勝ち、BがCに勝ち、CがAに勝った場合」も考えられる。

四つ巴の場合、これにDが加わり、やはり、オールドロー以外に、「AがBに勝ち、BがCに勝ち、CがDに勝ち、DがAに勝った場合(ACはドロー、BDはドロー)」が想定される。

これらの場合、オールドローでなくても「対象チーム間の勝ち点」は同じになる。

そして、以下のような場合、「総得失点差、総得点が同じで、かつ、対象チーム間の勝ち点は同じで、対象チーム間の得失点差は異なる」ケースが発生する。

例)4チームのリーグ戦

A 3-1 B、B 2-0 C、C 1-0 A

A 3-1 D、B 3-0 D、C 5-1 D

※Dが1弱

<総得失点差、総得点は同じ>

A:2勝1敗 総得点6 総失点3 総得失点差+3

B:2勝1敗 総得点6 総失点3 総得失点差+3

C:2勝1敗 総得点6 総失点3 総得失点差+3

<対象チーム間の得失点差>

A(+1):+2(対B)、-1(対C)

B(±0):+2(対C)、-2(対A)

C(-1):+1(対A)、-2(対B)

この場合、A>B>C になる。

1弱のDを相手に大量得失点差で勝ったチーム(B、C)よりも、直接対決で2点差勝ち、1点差負けのAのほうが上という考えに基づくということでしょう。

以上、

「総得失点差」が同じ

「総得点」が同じ

「対象チーム間の勝ち点」が同じ

「対象チーム間の得失点差」が違う

ケースでした。

対象チーム間、得失点差も同じで得点数が違う場合

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